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息もできない

第18章 悪いのは誰なのか

連れて行かれた店は確かに外見はお洒落だけど店員の接客も、料理の味もあまり良いとは言えないところだった


なんだこれ、まず


外には出さないように心の中で悪態をつきながら出てきたものを食べていると


「それでですねーー…」


大崎さんとやらはずっと楽しそうに話している
俺が大した相槌も打たないでいると俺が呆れていることに今更気がついたみたいな顔をする


「ごめんなさい!私ばっかり話してましたよね…」


正直、直と付き合い出してから女性との付き合いは全くなかったから改めてこうして話したりしてみると女性というのはなんて面倒臭い生き物なんだろうと思う


いや、違うな性別なんて関係ない
男にだって面倒臭いやつはいる
直が特別なんだ


なんとなく考えがまとまったところで本題を聞こうと話を振ってみる


「それで、谷口さんの悩みはどんなものなんですか?」


すると



「あぁ、そうですね……あ…飲み物ないですよね。何か飲まれますか?」


と話題をすり替えられた


この人頭良いんだろうな
焦った様子もなく落ち着いて対処してくるな

たまにしてくる焦ったみたいなの、演技か…?

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