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息もできない

第18章 悪いのは誰なのか

俺が大好きって連発してると春陽がすごく優しく微笑んで


「俺も、大好き」


って言ってくれた
それから耳元でちょっと悔しげに呟く


「こうやって抱き締めていたいけど、直の顔も見たくて、どうすればいいのかわからないな」


ぅわぁぁぁああ
可愛い!可愛い!


俺もそんなこと言う春陽の顔が見たいけれど春陽とくっついていたくて


無理やり見ようとして首を捻ればキスをされて結局見れなくなる


「…っん、ぅ…ぁ」


ぴちゃ、くちゅ


水音が室内に響く

ようやく離れた口と口の間には銀の糸が伝う
そしてまた抱き締められて、抱き締めて

ずっとこの繰り返し


幸せだ


「なぁ直いつ引っ越して来る?」
「んー…」
「明日?明後日?」
「あは、気が早いよ春陽」

でも

「荷物の整理とかあるからそんな早くは無理かも」
「そっか」
「でも春陽のせいで三連休なんだよね」


なんとなく茶化したくなってふざけてみると想像以上に春陽が落ち込んだ


「ごめん…」
「春陽?」


春陽は俺の首元にうずめてた顔をずるずると下へさげて俺の鎖骨あたりに額を当てた


「俺今回結構ダメージくらってる。直泣かせて何やってんだろって…」


また、きゅんてした

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