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息もできない

第18章 悪いのは誰なのか

春陽はそっぽむいた俺に優しくキスをして来た


「!」
「機嫌直して?」
「ーーうん」


それから俺たちは二人でじゃれあいながら、今まですれ違った分を埋めるかのように抱き合って眠った




次の日の朝、寝起きでぼんやりする俺に朝食を作ってくれている春陽が言った


「直、本当に一緒に住んでくれる?」
「うん、迷惑でなければ」
「じゃあこれ」


春陽は一度手を止めてキッチンから俺がいるダイニングまで来た


「………カギ?」
「そう。俺の家の合鍵」


あ……あいかぎ……


初めての響きのその言葉に赤面して、目の前にある現物にさらに照れ臭くなる


こ、れって……
いつ使えばいいんだろ……?


「春陽…これ…」


俺がそう言っただけで春陽は理解したみたいで


「いつでも自由に俺の家に入っていいよ」


それから鼻をくっつけて


「さみしい時に俺のベッドで寝ててもいいし」

と言われる


さみしいとき
って………
そんなの


「いつもだよ…」
「ん?」
「春陽に会えないといつも寂しい」
「じゃあ毎日でも俺の家来てもいいよ?ただし、人を連れ込むのは厳禁」


その可愛い嫉妬に俺はもう多分目がハート


「春陽も、俺以外入れちゃだめ」
「俺の家なのに?」


俺が嫉妬を返すと春陽は少し笑った


「だめ!」

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