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息もできない

第3章 おはようございます…あれ?

それから考えても考えても
昨日のことが全く思い出せず
そうこうしてる間に
店長さんが戻ってきた

「朝飯できたよ。なに?ぼーっとして可愛い顔しちゃって」
「ふぇ?」

髪の毛をくしゃくしゃと撫でられて
行こ?と言われ寝室を出る

リビングの大きな窓から外を見れば少しだけ街が見下ろせる高さ

マンション…?
あれ、いい匂い

フレンチトースト?
美味しそぉ

「コーヒー?紅茶?」
「えと、紅茶で」

店長さんはケトルで沸かしてあったお湯で
紅茶を淹れて机に置く

「はい、どうぞ」
「すみません。ありがとうございます」

と言って席に着くと
店長さんがくすくすと笑っていた

「?」
「いや、わりい。もう甘えたモードは終わったんだなって」
「!」

昨日の俺…一体何した

人に嫌われるのが嫌で
圭太と家族以外には甘えたりしなかったのに

俺、店長さんに本格的に嫌われたかな
もう、ほんとにやだ
すごい、自己嫌悪………

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