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息もできない

第18章 悪いのは誰なのか

服を購入して俺のところに帰ってきた春陽は俺の手を掴むと引っ張るように歩き出した


「ちょ、春陽?どこ行くの?」
「ん?すぐそこ」


すぐーとか言いつつエスカレーターに乗って階を変え、やってきたのは婦人服売り場


え……
流石に婦人服に用があるわけじゃないよね?


なんだか春陽なら俺に女装してって上手く甘えてきそうでビクついていると
春陽は婦人服売り場を抜けて奥へ


お手洗い………トイレ?


春陽が連れてきたのはお手洗いだった

そのまま俺の腕を引いて男子トイレの個室に二人ではいるとドアと、鍵を閉めてしまった


そして便器に座った春陽の膝の上に座らされて、抱き締められた


「春陽?」
「直知ってる?婦人服売り場の男子トイレなんてそうそう人来ないんだよ。しかも平日なんて特に」


そう言いながら春陽は俺の首筋に顔を埋めた


「だから、こんなことしても平気」


そのまま春陽がキスを仕掛けてくる
さっきはできなかった、舌を絡めるやらしいキス


「ふ…ぅ、ん……」


トイレの中には俺たちの唾液が混ざる水音が響く



やば、気持ちくなっちゃ……ぅ


口を離されてぽーっとしていると春陽はくす、と笑った
そして


「交代」


と俺を便器に座らせた

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