息もできない
第19章 前回とは違うのです
夏季休暇は一週間
短いけれど、俺の引越しを済ませるには最適な期間だった
春陽の家に引っ越すと決めたはいいもののその後お互い忙しくて業者に頼む時間もなく
引越しがすぐ出来なそうだってことはわかっていたんだけど、いつでも春陽の側に行けるように準備しておきたくて荷造りしたものは全部そのままにしていて
俺は未だにダンボールとの生活をしていた
お休み一日目
俺は夏休みなんてない春陽のお店にやって来ていた
お昼を少し過ぎた時間でも、夏休みに入った学生とかお客さんは絶えず
春陽とゆっくり話せるほど落ち着いたのは夕方に差し掛かった頃だった
カウンター席の端っこで小説を読んでいた俺は最後のお客さんが帰って暫く経ったところで顔を上げた
「やっと落ち着いた?」
「ん。落ち着いたかな」
「盛況だねぇ」
「まぁ、どっかの誰かさんみたいに、みんな夏休みだからね?」
春陽は俺の鼻をちょんとつついた
ようやく春陽が俺の方を向いたところで、俺は本題を切り出した
「ねぇ春陽。夏休み中……に、春陽の家にお引越し…したい…な?」
なんだか気恥ずかしくて机にうだうだ身体を擦り付けながら目線だけ見上げるようにして言うと
春陽はなにも言わずカウンターの中から出てきた
短いけれど、俺の引越しを済ませるには最適な期間だった
春陽の家に引っ越すと決めたはいいもののその後お互い忙しくて業者に頼む時間もなく
引越しがすぐ出来なそうだってことはわかっていたんだけど、いつでも春陽の側に行けるように準備しておきたくて荷造りしたものは全部そのままにしていて
俺は未だにダンボールとの生活をしていた
お休み一日目
俺は夏休みなんてない春陽のお店にやって来ていた
お昼を少し過ぎた時間でも、夏休みに入った学生とかお客さんは絶えず
春陽とゆっくり話せるほど落ち着いたのは夕方に差し掛かった頃だった
カウンター席の端っこで小説を読んでいた俺は最後のお客さんが帰って暫く経ったところで顔を上げた
「やっと落ち着いた?」
「ん。落ち着いたかな」
「盛況だねぇ」
「まぁ、どっかの誰かさんみたいに、みんな夏休みだからね?」
春陽は俺の鼻をちょんとつついた
ようやく春陽が俺の方を向いたところで、俺は本題を切り出した
「ねぇ春陽。夏休み中……に、春陽の家にお引越し…したい…な?」
なんだか気恥ずかしくて机にうだうだ身体を擦り付けながら目線だけ見上げるようにして言うと
春陽はなにも言わずカウンターの中から出てきた