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息もできない

第21章 そろそろ泣きたいのですが

俺が言うと圭太は


「その台詞、俺が言わせたかったな」
「え?」
「圭太のおかげで変われたってさ」


と、悔しそうな顔になった


「えへへ、圭太のおかげで変われた所もたくさんあるよ?」
「そうかぁ?」
「もちろん。ずっと一緒にいるから気づかないだけだよ」


俺が微笑むと圭太は顔を赤くして


「あほ。そうやって笑うのが可愛いからほっとけなくなんだよ」


と言いながら俺の頭をぐちゃぐちゃに掻き回した


「わぁぁ、やめてぇ」
「はは」


なんかこの感じ和むなぁ


「とりあえず、直の頼みは了解した。俺ができるだけやってやるよ」
「ありがとう」
「あぁ。出身地ぐらいならすぐに出ると思うから、わかったらメールするわ」
「うん」


これでこの会話は終わり
あんまり長くしたい話じゃなかったし

残りの時間は圭太とデザートを食べたりしながら話して、俺たちは会社に戻った



明るくて人懐っこい性格の圭太は人脈が広いから大崎さんの出身地ぐらいはすぐにわかるんじゃないかって頼って正解だった

後は、俺か



俺は午後の分の仕事をしながらずっと春陽と大崎さんのことを考えていた


本当にヤクザとかだったらどうしよう

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