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息もできない

第8章 俺のせいでしょうか?

そのまま膝枕の状態でごろごろしながらふてくされていたら俺はいつの間にか眠りに落ちていた





次に気がついた時俺は座布団を二つに折ったものを枕にして座敷に横になっていた

圭太は1人で酒を飲んでいた


「ん……」
「あ、直起きたー?」
「俺どれぐらい寝てた?」
「んー三十分ぐらい?」


そんなに長くなくて良かった

「直、そろそろ行こうか」
「うん」

なんか泣いて、ふて寝したらスッキリした気がする

会計を終えて歩いている途中圭太がふと立ち止まった

「…?どした?圭太」
「なぁ、直ちょっとこっち、きて」

そう言って圭太は近くの公園に俺の手を引いて行った

顔はにこにこしてるんだけど、なんか怖い…?
それにしても夜中の公園て雰囲気あるなー
なんつーかこう、幽霊とか出そう?

余計なことを考えていると圭太は俺の手を引いたままで公園の遊歩道から外れ、茂みの中に入って行く

「ちょっ、圭太?どこいくの」
「なに?すぐそこだって。俺のこと信じてないの?」
「信じてる…けど」

そういう問題じゃなくて
そもそも信じてる信じてないとか聞かれるのが怖いんだけど

そして少し奥まったところに行くと圭太はいきなり俺に足払いかましてきた

「ぅわっ!」

油断していたのと足場が木の根とかで悪いので俺は簡単に転んだ

「圭太………!!!」

痛えなこの!と言おうとして圭太の方を向くと、圭太は倒れた俺の胴体をまたぐようにのしかかってきていた

「直…」
「えっ、ちょ…」

圭太は自分のネクタイで俺の手首をぎゅっと結んだ

なにこれ
なにこれ
怖い、し…抵抗とか…でも
圭太だし
でも…!
このシチュエーションて!


ぐるぐるしてまとまらない俺の考えを一気にまとめる一言が圭太の口から発せられた

「直…ヤらして?」

「ぁ…」



頭、真っ白










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