息もできない
第23章 今度は俺?
暫く歩いて、到着したのは一軒のアパート
ここか……
俺が立ち止まって2階の部屋を見上げていると少し後ろを歩いていた直が追いついてきた
「このアパートに用があったの?」
「……あぁ」
膝が震えてる気がする
手の汗どころか全身の冷や汗が止まらない
「直、一緒に来てくれる?」
「うん?もちろん」
直が綺麗に微笑んだ
大丈夫
きっと、大丈夫
俺は静かにアパートの2階に向かう階段を上った
部屋は端から三つ目の203号室
電気メーターが少し早めに回っているから家に人がいないなんてことはないだろう
俺の心臓は普段の倍は早く脈うっている
震える手を一度強く握ってから俺はインターフォンを押した
静かな部屋の中に呼び出し音が響いた
インターフォンを鳴らしておいて、俺はこの場から逃げてしまいたい気持ちでいた
すると、ここが誰の家だとかそんなこと全く告げていないのに俺の緊張感を読み取ったのか直が俺の背中に手を添えて撫でてくれる
『大丈夫、俺がいるから』って言うみたいに
インターフォンを鳴らしてからとても長く感じる数秒を過ごすと扉がゆっくり開いた
中から出て来たのは一人の女性
その人は心底驚いた顔をしている
「………」
「……久しぶりだな。千尋」
ここか……
俺が立ち止まって2階の部屋を見上げていると少し後ろを歩いていた直が追いついてきた
「このアパートに用があったの?」
「……あぁ」
膝が震えてる気がする
手の汗どころか全身の冷や汗が止まらない
「直、一緒に来てくれる?」
「うん?もちろん」
直が綺麗に微笑んだ
大丈夫
きっと、大丈夫
俺は静かにアパートの2階に向かう階段を上った
部屋は端から三つ目の203号室
電気メーターが少し早めに回っているから家に人がいないなんてことはないだろう
俺の心臓は普段の倍は早く脈うっている
震える手を一度強く握ってから俺はインターフォンを押した
静かな部屋の中に呼び出し音が響いた
インターフォンを鳴らしておいて、俺はこの場から逃げてしまいたい気持ちでいた
すると、ここが誰の家だとかそんなこと全く告げていないのに俺の緊張感を読み取ったのか直が俺の背中に手を添えて撫でてくれる
『大丈夫、俺がいるから』って言うみたいに
インターフォンを鳴らしてからとても長く感じる数秒を過ごすと扉がゆっくり開いた
中から出て来たのは一人の女性
その人は心底驚いた顔をしている
「………」
「……久しぶりだな。千尋」