息もできない
第24章 過去と現在
「春陽?」
「直、話があるんだ。聞いてくれる?」
俺が言うと直が表情を固くした
「………うん……」
「座ろうか」
俺達は畳の敷かれた部屋の机に向かい合うように座椅子に座った
千尋に会いに行った時と比べ物にならないくらい、手が震えてる
情けないことに、話す前から少しだけ目頭が熱い
気分を落ち着けようと俺は深呼吸をした
そしてゆっくりと口を開く
「ーー今日、何も言わずに着いてきてくれてありがとう。俺一人じゃどうしても千尋に会う勇気なんて湧かなかったから、本当に助かった」
「うん」
「……俺、考えてたんだ。ここ最近俺は何でか不安定で、福山の事で苛ついて直を傷つけた。本当にごめん」
なんか、結局あれだけ考えた癖に考えが大して纏まってないな
伝えたい思いばっかりで、伝える言葉が伴わない
「俺は、怖かったんだ」
「怖い?」
「あぁ」
俺は一度目を閉じて、昨夜一人で考えたことを反芻するように思い出した
そして目を開けて続ける
「前にも話したと思うけど、俺は人よりよっぽど嫉妬深い。それこそ、恋人を監禁してしまうほど」
「……」
「でも俺は、 直を監禁できない」
俺の言葉に直は肩を揺らした
「そ、れは……どうして……?」
「直、話があるんだ。聞いてくれる?」
俺が言うと直が表情を固くした
「………うん……」
「座ろうか」
俺達は畳の敷かれた部屋の机に向かい合うように座椅子に座った
千尋に会いに行った時と比べ物にならないくらい、手が震えてる
情けないことに、話す前から少しだけ目頭が熱い
気分を落ち着けようと俺は深呼吸をした
そしてゆっくりと口を開く
「ーー今日、何も言わずに着いてきてくれてありがとう。俺一人じゃどうしても千尋に会う勇気なんて湧かなかったから、本当に助かった」
「うん」
「……俺、考えてたんだ。ここ最近俺は何でか不安定で、福山の事で苛ついて直を傷つけた。本当にごめん」
なんか、結局あれだけ考えた癖に考えが大して纏まってないな
伝えたい思いばっかりで、伝える言葉が伴わない
「俺は、怖かったんだ」
「怖い?」
「あぁ」
俺は一度目を閉じて、昨夜一人で考えたことを反芻するように思い出した
そして目を開けて続ける
「前にも話したと思うけど、俺は人よりよっぽど嫉妬深い。それこそ、恋人を監禁してしまうほど」
「……」
「でも俺は、 直を監禁できない」
俺の言葉に直は肩を揺らした
「そ、れは……どうして……?」