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息もできない

第1章 はじめまして

「いらっしゃいませ」

俺たちの方にカフェエプロンをつけた
男の人が歩み寄って来る

(わ…イケメン…)

男の俺が思わず見惚れてしまった

180近い俺の身長を軽く超えた長身
長くて筋肉質な脚に細身だがしっかりとした胸板
少し長めで癖っ毛な感じの黒髪
更にはワイルドさと包容力の
全てを兼ね備えたような凛々しい顔
それに脳を揺さぶる様な低い声

(こんな綺麗な顔見たことない…)

圭太も十分すぎるほどのイケメンだけど
ケタが違う…

ちょうど席が空いて席に案内されたけど
俺の目線はまだあの黒髪イケメンに向いている

「谷口さんマスターが気に入ったの?」

田中さんに声をかけられて我に帰る

見惚れすぎた
顔が熱い…

田中さんがいるんだから
冷静になれ!俺!

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