息もできない
第25章 息もできない
俺が春陽を見上げると
「実はね、ここにはこれが目的で来たんじゃないんだ」
と言われた
これ以外にも何かあるの?
俺は春陽に導かれるまま振り返って、少し歩いた
すると
「ここ……」
「うん?」
「教会?」
俺たちの目の前に現れたのは質素な作りの小さな教会だった
「そう」
春陽は教会の扉を何のためらいもなく開けて中に入ろうとする
「ちょっと春陽、勝手に入っていいの?」
「大丈夫。ちゃんと許可取ってあるから」
え、いつの間に?
中に入ると、たくさん並んだベンチと、正面には大きなステンドグラスがあった
聖母マリアの描かれたそのステンドグラスは教会内を照らす無数の蝋燭の灯りで幻想的に輝き、その灯りとともに揺れている
もう、なんて言ったらいいのかわからないくらい
素敵だ
入り口から見ただけでその光景に言葉を失っている俺を見て微笑んだ春陽がより奥へと背中を押す
ゆっくりと近づくと、繊細に作られたステンドグラスが温かみを持って迎えてくれた
「どうかな?」
春陽が隣から聞いてくる
「なんて言ったらいいのかわかんないくらい、感動してる……」
「良かった」
「実はね、ここにはこれが目的で来たんじゃないんだ」
と言われた
これ以外にも何かあるの?
俺は春陽に導かれるまま振り返って、少し歩いた
すると
「ここ……」
「うん?」
「教会?」
俺たちの目の前に現れたのは質素な作りの小さな教会だった
「そう」
春陽は教会の扉を何のためらいもなく開けて中に入ろうとする
「ちょっと春陽、勝手に入っていいの?」
「大丈夫。ちゃんと許可取ってあるから」
え、いつの間に?
中に入ると、たくさん並んだベンチと、正面には大きなステンドグラスがあった
聖母マリアの描かれたそのステンドグラスは教会内を照らす無数の蝋燭の灯りで幻想的に輝き、その灯りとともに揺れている
もう、なんて言ったらいいのかわからないくらい
素敵だ
入り口から見ただけでその光景に言葉を失っている俺を見て微笑んだ春陽がより奥へと背中を押す
ゆっくりと近づくと、繊細に作られたステンドグラスが温かみを持って迎えてくれた
「どうかな?」
春陽が隣から聞いてくる
「なんて言ったらいいのかわかんないくらい、感動してる……」
「良かった」