息もできない
第25章 息もできない
春陽は安心したような顔で俺に微笑んでからステンドグラスに目線を戻した
その横顔が綺麗で
「綺麗……」
とまた俺が言葉を漏らすと、春陽は前を見たまま「そうだね」と同意してくる
違うのに
ステンドグラスじゃなくて
「春陽が、綺麗だよ」
俺がちゃんと言い直すと春陽は驚いたように俺を見る
ちゃんと伝わったことに満足して春陽に微笑みかけると、春陽は苦笑した
「綺麗なんて、俺には似合わないよ。直以外に綺麗な人なんていない」
「!」
な、何恥ずかしいこと言って……!
俺は顔に熱が集まるのを感じた
俺が恥ずかしさから俯いていると、春陽が俺の手をするりと取って所謂恋人繋ぎのように指を絡めてくる
俺が少しだけ春陽を見ると春陽も俺の方を見ていて、お互いに微笑みあった
静かで、人の通る音も車の通る音も聞こえない
誰にも邪魔されない場所で、春陽と二人きり
なんて素敵なんだろう
俺がぼんやりとステンドグラスを見つめていると、目線は前に向けたままで、春陽がぽつりぽつりと呟くように話し始めた
「俺、今まで神様なんて信じたこともなかったけど、何でか今は少しだけ、信じてみてもいい気がしてきた」
その横顔が綺麗で
「綺麗……」
とまた俺が言葉を漏らすと、春陽は前を見たまま「そうだね」と同意してくる
違うのに
ステンドグラスじゃなくて
「春陽が、綺麗だよ」
俺がちゃんと言い直すと春陽は驚いたように俺を見る
ちゃんと伝わったことに満足して春陽に微笑みかけると、春陽は苦笑した
「綺麗なんて、俺には似合わないよ。直以外に綺麗な人なんていない」
「!」
な、何恥ずかしいこと言って……!
俺は顔に熱が集まるのを感じた
俺が恥ずかしさから俯いていると、春陽が俺の手をするりと取って所謂恋人繋ぎのように指を絡めてくる
俺が少しだけ春陽を見ると春陽も俺の方を見ていて、お互いに微笑みあった
静かで、人の通る音も車の通る音も聞こえない
誰にも邪魔されない場所で、春陽と二人きり
なんて素敵なんだろう
俺がぼんやりとステンドグラスを見つめていると、目線は前に向けたままで、春陽がぽつりぽつりと呟くように話し始めた
「俺、今まで神様なんて信じたこともなかったけど、何でか今は少しだけ、信じてみてもいい気がしてきた」