息もできない
第27章 番外編「夏に気になるアレ」
「えっ?えっ?」
俺は動揺しつつも「早く」と急かされついていく
なに?なんで?
疑問が解消されないままホテルの部屋に入ると、すぐに春陽に抱き締められた
「わっ……」
「……」
「……春陽?」
黙ったままの春陽に恐る恐る声をかけると
「禁止だから」
「へ?」
「俺の前以外で水着になるの禁止だから」
と言われた
……もう
自分のこと棚に上げて
俺だって嫌だって言ったのに
でも俺の気持ちは春陽に嫉妬された嬉しさで簡単にかき消されてしまった
自然と顔が緩んじゃう
「えへへ……うん」
「……」
「春陽」
「ん?」
「大好き」
「俺も。……いや、俺は愛してる」
当然、俺だって愛してる
誰の目も春陽に触れなくていいよ