息もできない
第29章 番外編「Happy Birthday」
お風呂を洗い終えてリビングに戻ってきた春陽が俺の質問にカレンダーを見ながら答える
「明日、は……普通に仕事だけど何かあった?」
や、やっぱり
俺の誕生日、知らないんだ
教えてないのは自分の癖に、ズキンと胸が痛んだ
「ううん。俺が休みだから、一緒にいられたらいいなって思った……だ、け…………」
「直?」
「あれ……」
「!?」
言ってるそばから何故か俺の目からは涙がこぼれ落ちる
やだ
なんで泣くの
これじゃアピールしてるみたいだ
ばか
「直、直……なんかあった?」
「ん……ちが…………ぇ、と……」
なんて、言い訳しよう
「しごと、最近本当キツかったから……」
「え?」
「あっ、ちが……いじめとかじゃなくて……忙しかった、から……」
心配そうに覗き込む春陽の顔を見る度に胸に鋭い痛みが走る
我が儘だな、俺
この痛いのが誕生日を知ってもらえてなかった痛みなのか、春陽に心配かけてる痛みなのかわからない
「疲れちゃった?」
「……うん、う……ん……っ」
必死で頷くと優しく抱き締められた
「お疲れ様。よく頑張ったね」
優しい口調で話しかけられながら背中を撫でられて、春陽の肩に顔を埋めながら涙を流した
「明日、は……普通に仕事だけど何かあった?」
や、やっぱり
俺の誕生日、知らないんだ
教えてないのは自分の癖に、ズキンと胸が痛んだ
「ううん。俺が休みだから、一緒にいられたらいいなって思った……だ、け…………」
「直?」
「あれ……」
「!?」
言ってるそばから何故か俺の目からは涙がこぼれ落ちる
やだ
なんで泣くの
これじゃアピールしてるみたいだ
ばか
「直、直……なんかあった?」
「ん……ちが…………ぇ、と……」
なんて、言い訳しよう
「しごと、最近本当キツかったから……」
「え?」
「あっ、ちが……いじめとかじゃなくて……忙しかった、から……」
心配そうに覗き込む春陽の顔を見る度に胸に鋭い痛みが走る
我が儘だな、俺
この痛いのが誕生日を知ってもらえてなかった痛みなのか、春陽に心配かけてる痛みなのかわからない
「疲れちゃった?」
「……うん、う……ん……っ」
必死で頷くと優しく抱き締められた
「お疲れ様。よく頑張ったね」
優しい口調で話しかけられながら背中を撫でられて、春陽の肩に顔を埋めながら涙を流した