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息もできない

第12章 そして少しだけ、俺も変わるのです

「ぁっ!…やだ、やぁっ……ん、むぐ…」

嫌だって泣いて叫んでも誰もやめてくれない


ただ、一つだけ幸運だったのは

まだ高校生だった俺たちは男同士のセックスのやり方なんて知識があるわけなく挿入はなしで、いわゆる素股だけで済んだこと


でも


「ぁぁあぁあああっ!イイッ!イ……く…イくっ!」


と俺の太腿で自分のモノを挟み射精したのは一人一回なんて可愛いものではなくて



俺の口に無理やり入れて腰を振ったり

胸の突起に擦り付けて顔にかけられたり

俺のを舐めながら自分で慰めるやつもいて




結局俺はそういうビデオなんかの方がいくらかマシ、というほどに白濁した液にまみれた




俺にとっては少しも気持ちのいいものがなかったその行為が俺の中に深い傷を残していた






忘れたと思ってたのにな




あれから俺は人に触れるのも怖くて外で去勢を張って生きてきた


人を信用なんて出来なくなった


でもその中でも
圭太だけは、そんな酷いことしない、って信じてたのに



ハルヒにも、きっと嫌われた




俺はまたひとりぼっちだ





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