
♢Fallen Angel♢
第2章 *
ダイニングに戻ると食べかけのケーキを前に頭を揺らし寝息をたてている。
「唯?」
揺すっても力なく体を傾けるだけで起きる気配がない。
ため息が零れ、フォークを持つ小さな手を離して口を拭うと抱き上げてベッドに寝かしつけた。
寝息をたてる隣で化粧を直してベッドに置いたままのワンピースに着替えて寝室のドアを閉めた。
キッチンのシンク前に立つと駿が腰に手がまわし、後ろから首筋を舌を這わせワンピース越しに胸の膨らみをなぞる。
甘い声が零れると抱き寄せられ、唇が重なると舌がこじ開けようして胸を押すと
「だめ…」
ワンピースの裾をたくし上げ指先が滑り込む。
「少しだけ…」
手の甲をつねって体から剥がすと
「だめだったら…手伝わないなら邪魔しないで」
睨みつけると渋々体から離れてソファーに体を沈めた。
オムライスを作り、市販のデミソースをかけ、ベビーリーフとパプリカのサラダを添えてテーブルに並べ寝室のドアを開けると
「唯?」
ベッドに座るように凭れて唯の体を揺らしても体を捩るだけで起きようとしない。
仕方なくダイニングに戻って椅子に座ると
「先に食べてていいよ」
「蓮は食べないの?」
「ダイエット中だからいい」
「起きたら唯たんと一緒に食べるよ」
「じゃあ、後片付けお願い」
寝室に戻り、クローゼットからクラッチバッグを引っ張り出しジュエリーケースのから買って貰ったばかりの指輪を取り出し中指に嵌めた。
リビングを抜け玄関のクロークからコートを取り出して羽織ると見送りに来た駿と小さく唇を重ねた。
「いってらっしゃい」
手を振る駿に見送られて下に降りていくと、待たせてあったタクシーのシートに体を沈めた。
裾がたくし上げられ、運転手がミラーを動かしワンピースから覗く脚を見て薄笑いを浮かべている。
気にもとめずコンパクトを片手にグロスを塗った。
歓楽街で降り、早足で店に向かい、中に入ると挨拶を交わしてロッカーでバッグだけを仕舞い、ワンピースのままフロアーに出て死角になる待機場のソファーに座り電子タバコを咥えながら携帯の画面に目線を落としていると
「蓮さん。ご指名です」
慌てて電子タバコと携帯をクラッチバッグに仕舞い、周りにいた女達の冷たい視線を浴びながら振り向くことなくボーイの後に続いた。
嫌われようが疎まれようが構わない。
お友達ごっこをするつもりはない。
「唯?」
揺すっても力なく体を傾けるだけで起きる気配がない。
ため息が零れ、フォークを持つ小さな手を離して口を拭うと抱き上げてベッドに寝かしつけた。
寝息をたてる隣で化粧を直してベッドに置いたままのワンピースに着替えて寝室のドアを閉めた。
キッチンのシンク前に立つと駿が腰に手がまわし、後ろから首筋を舌を這わせワンピース越しに胸の膨らみをなぞる。
甘い声が零れると抱き寄せられ、唇が重なると舌がこじ開けようして胸を押すと
「だめ…」
ワンピースの裾をたくし上げ指先が滑り込む。
「少しだけ…」
手の甲をつねって体から剥がすと
「だめだったら…手伝わないなら邪魔しないで」
睨みつけると渋々体から離れてソファーに体を沈めた。
オムライスを作り、市販のデミソースをかけ、ベビーリーフとパプリカのサラダを添えてテーブルに並べ寝室のドアを開けると
「唯?」
ベッドに座るように凭れて唯の体を揺らしても体を捩るだけで起きようとしない。
仕方なくダイニングに戻って椅子に座ると
「先に食べてていいよ」
「蓮は食べないの?」
「ダイエット中だからいい」
「起きたら唯たんと一緒に食べるよ」
「じゃあ、後片付けお願い」
寝室に戻り、クローゼットからクラッチバッグを引っ張り出しジュエリーケースのから買って貰ったばかりの指輪を取り出し中指に嵌めた。
リビングを抜け玄関のクロークからコートを取り出して羽織ると見送りに来た駿と小さく唇を重ねた。
「いってらっしゃい」
手を振る駿に見送られて下に降りていくと、待たせてあったタクシーのシートに体を沈めた。
裾がたくし上げられ、運転手がミラーを動かしワンピースから覗く脚を見て薄笑いを浮かべている。
気にもとめずコンパクトを片手にグロスを塗った。
歓楽街で降り、早足で店に向かい、中に入ると挨拶を交わしてロッカーでバッグだけを仕舞い、ワンピースのままフロアーに出て死角になる待機場のソファーに座り電子タバコを咥えながら携帯の画面に目線を落としていると
「蓮さん。ご指名です」
慌てて電子タバコと携帯をクラッチバッグに仕舞い、周りにいた女達の冷たい視線を浴びながら振り向くことなくボーイの後に続いた。
嫌われようが疎まれようが構わない。
お友達ごっこをするつもりはない。
