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星光学園物語 -性行為認知校の実情-

第6章 傲慢の堕落

 署長室を出てそのまま更衣室に向かう。
 特別交番勤務は明日から。
 抱えている案件もない為、引き継ぎも特にない。


「あ、お疲れ様」
「お疲れ様です」


 更衣室に入ると先輩の内藤さんが一人着替えていた。
 内藤さんは先輩のキャリア組で、今は性犯罪対策課に勤める人だ。
 一番近い位置にいる私の目標とする人でもある。


「聞いたわよ。宮本さん、明日から特別交番勤務なんだって?」
「……はい。一年程の研修だって聞きました」


 内藤さんは悪気もない様子で聞いてくる。
 私は内心ため息を吐きながらも笑顔で答えた。


「私も前にあの交番に勤めていた事があるのよ。」
「そうなんですか?」
「ええ。数年前の話だけどね」


 憧れの内藤さんも勤めた事があると聞いて少し気持ちが楽になる。


「あそこはいいわよ。良い経験になる。頑張ってね。じゃ、お先に」
「はい。お疲れ様です」

 着替え終わった内藤さんは先に更衣室を出て行った。

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