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星光学園物語 -性行為認知校の実情-

第6章 傲慢の堕落

「順番は前後してしまいますが、宮本先生が気にして下さったので、僕の所属している世話役会についてご説明しましょうか」
「世話役会?」

 通常の学校では聞かない組織名だ。
 そういえば、確か前田君はここに来て最初の自己紹介の時に教師世話役会の会長なんて言ってたのを思い出す。

「世話役会は生徒会の下部組織として運営される組織で、保護者世話役会、役員世話役会、そして僕の所属する教師世話役会があります。仕事の内容はそれぞれの世話役会で微妙に違いますが、共通して言える事は、世話役会の仕事が授業より優先される事です」
「それで前田君は公欠が認められているのね?」
「そうです。今日は数日前から宮本先生が今日来る事が分かっていたので前もって公欠届を提出しています。当日対応しなければいけない緊急の仕事の場合では事後提出も認められています」

 それだけ世話役会という組織に重きを置いているって事ね。
 確かに実戦経験を積む場としては良いかも知れない。

「僕が把握している仕事内容は主に教師世話役会の物ですが、通常は先生達に頼まれた仕事をこなす事です。配布物の印刷や、下級生の答案の答え合わせをする事もあります。今日のように新任の先生がいらっしゃれば今しているような説明をしたり、後ほどしますが校舎の案内をしたりもします。言ってしまえば先生方のサポートをするのが仕事、という事でしょうか。ご理解いただけましたか?」
「ええ、ありがとう」

 サポートというには勿体ない程ちゃんとした前田君の説明は私の疑問を解消するには十分だった。

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