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星光学園物語 -性行為認知校の実情-

第6章 傲慢の堕落

 食事を終えると私は前田君の案内で校舎を回った。
 何個かある体育館や特別教室など規模は確かに大きく、見て回るのも一苦労する。

 続けて立ち寄った施設は応接室。
 私立の学校であるこの学園には当然出資者がいる。
 その出資者達が来校された時に応対する部屋、っていうのが前田君の説明だった。
 普通一室あれば良い筈の応接室は何室もあるようで、私が説明を聞いている部屋の扉には「第八応接室」と書かれたプレートがつけられている

「先生への説明用に部屋は空室になっていますから中も見ましょうか」
「そうね」

 私が了承すると前田君が扉を開く。
 中を覗いた私は絶句してしまった。

 入口正面にはソファーが一つとその正面に机、ソファーの先にはテレビが置かれ、その隣にはワインセラー。
 そして外から丸見えなのは間違いないガラス製の壁に囲まれたシャワー室にソファーの奥にはベッドまである。
 私の想像していた応接室とはまったく違う部屋だった。
 まるでラブホテルの部屋のようだ。

「驚かれましたか?」
「……そうね。ここまであまりこういう雰囲気の部屋は無かったから」

 他の施設は規模は大きいにしても私の知る学校とあまり違いはなかった。
 でもこの部屋はまるで異質な雰囲気を持っている。
 ここが学園内だと言う事さえ忘れてしまう。

「そうですね。ここでは主に役員世話役会の生徒がお相手をする部屋になります」
「そう言う事も、ここでは有りなのね」

 この部屋を見て、お相手と言うのがどういう意味かは簡単に分かる。
 こういう事さえも許される学校なのだと認識する。

「役員世話役会の生徒は全員、自分の意志で世話役会に所属しています。所属する時点でこういう事は覚悟して行っているので問題ない事になっています」

 確かにそれは犯罪ではないように思う。
 そこに金銭的なやりとりでもあればNGだが、そうではないのであれば犯罪にはならない。

「でも経験の場以上に生徒側にメリットがあるの?」

 何かメリットがなければ好き好んで一回りも二回りも年齢の違う人の相手なんてやらないだろう。

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