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星光学園物語 -性行為認知校の実情-

第2章 知名と長の堕落

 私と七緒は廊下を並んで歩いていく。
 向かうは第一体育館。星光学園は私立でお金もあり、殆どの部活専用の体育館がある。
 その中でも第一体育館は全校生徒が優に入れる規模の大きさがあり、部活などで使われる事はない。
 明日、「祭」が行われるのがこの第一体育館である。


「普段からこんなに静かだといいんですけどね」
「そうね。この時期だけだものね。声があまり聞こえないのは」


 私の思いを代弁するような七緒の呟きを拾い上げる。
 ゴールデンウィークが空けるまではこの学園の事を知らない新入生の為の準備期間である。その為、在校生達も大胆な行為を控えるのだ。
 とは言っても一度在校生の教室に入れば当たり前のように行為は行われているし、部活でも後輩を狙う先輩もいる。


 今日が静かなのは、ゴールデンウィークだからだと思う。
 それでも練習をする吹奏楽部などの音は聞こえてくるが、いつも聞いているような音に聞こえれば耳心地は遥かにいい。

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