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星光学園物語 -性行為認知校の実情-

第3章 心配と狂乱の堕落

 保護者会は特に何も無く、終わった。
 衝撃を受けた人数は少ないのか、皆当たり前のように席を立つ。
 私は驚きと混乱で動けなかった。


「中村さん?帰らないの?」
「あ、いえ。帰ります」


 富子さんに問われて私はようやく立ち上がる。
 亜紀子はこの事を知っていてこの学校を選んだのかしら?
 帰ったら聞かないと。
 もし知らずに入ったのなら、今からでも遅くない。
 転校した方がいいかも知れない。
 国の認可か何か知らないけど、そんな危なそうな学校に娘を通わせるなんて少なくとも私には出来そうにない。


「中村さん、大丈夫?」
「へ?」


 立ち上がったまま動かない私に富子さんが声をかけてくる。


「すっごい怖い顔して何か考えてるみたいだったけど。何か悩みなら相談に乗りましょうか?」


 優しく私にそんな風に言ってくれる富子さん。
 彼女がどう考えているのか聞きたいし、実際にどんな風な事が行われるのかも気になる。


「何かあるんでしょ?良かったらこの後、お茶でもどうかしら?」
「……そうですね。お願いします」


 富子さんのその誘いに私は乗った。

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