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星光学園物語 -性行為認知校の実情-

第3章 心配と狂乱の堕落

「じゃあ近藤君は保護者世話役会の副会長なんだ?」
「はい。とても勉強させてもらってます」


 前を歩く副会長君――近藤君と富子さんの話に耳を傾けながら後ろから着いて行く私。
 保護者世話役会というのは、今日のような保護者会のような保護者が来校した時の案内などをする生徒達の組織の事らしい。
 生徒会だけではまったく人手が足らない事からそういう組織がある。
 というのが近藤君の話から分かった事だった。


「学生の間って目上の人に対する態度をあまり勉強できませんが、こういう組織に属させてもらって非常に勉強になってます」


 富子さんの問いに対して近藤君はそんな風に答えていた。
 実際近藤君の案内は上手で、階段や段差の度に注意を促してくれたり、説明も分かりやすくしてくれる。


 こういう事を勉強出来る組織があるっていうのは亜紀子に取ってもプラスかも知れない。


「主な案内は以上になります」
「ありがとう」


 一通り学校を一周した後、近藤君はそう言って足を止めた。
 今日は保護者が来ているからなのか、性行為云々に関係しそうな所は特に見られなかった。


 これなら大丈夫かしら。

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