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星光学園物語 -性行為認知校の実情-

第5章 健気と従順の堕落

「お待ちしておりましたわ」

 妙園寺さんに入会する旨を伝え、待つ事一週間。
 私は妙園寺さんに呼び出された。
 最初は妙園寺さんについて教わりながら仕事をこなす事になるって話だった。

 指定された時間に呼び出された部屋に向かうと入口の前で妙園寺さんが待っていた。

「お待たせしました」
「いえ、時間通りですわ。ではこれから仕事に入ります。貴女は愛想よく機嫌を損ねないようにしてくだされば問題ありませんわ」
「分かりました」

 簡単な説明を受けて妙園寺さんに続いて部屋に入る。
 中は紫に近いピンク色の照明が照らしていて、高級そうなソファーに机、ソファーの前にはテレビ。ベッドにシャワーまで付いている。
 行った事ないけどラブホテルをイメージするとこんな感じという部屋をしている。

「優利子ちゃん、待ってたよ」

 入口入ってすぐに置かれたソファーに腰かけた初老に入っていそうな男性が見ていたテレビから視線を逸らして妙園寺さんに呼び掛ける。
 スっとソファーに歩み寄る妙園寺さんに続いて私も妙園寺さんの一歩後ろに付く。

「お待たせして申し訳ございません」
「良いんだ。良いんだ。約束の時間より早く来たのは私だからな。ん?後ろの子はなんだね?」

 男性は慣れた様子で妙園寺さんと話すと後ろに隠れるように立っていた私に視線を送る。

「新人の吉田好さんですわ。今日は新人も付く事は事前にお伝えしたと思いましたが、お伺いしておりませんか?」
「ああ、そうだったね。ごめん、ごめん。この歳になるとどうも物覚えが悪くてね。さ、二人共座りなさい」
「失礼します。好さんはそちらに」
「は、はい」

 私と妙園寺さんは男性を挟むようにして座った。

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