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不器用なくちびる

第16章 贖罪

……………………

10分後…


「も〜!
橘はどこ行ったのよ〜!役立たず!」


春菜はまだ栞を探していた。


「あっ!いた!橘!
波多野が来て…栞にっ…ハァ…ハァ」


「波多野?!なんだそれ…香山は?!」


「わからないの…走って行っちゃって…
あの様子だと心配だよ…パニックでっ」


「手分けして探そう…!」


そんな橘の前に瑞希が立ち塞がった。


「行かないで。」


「ごめん…今だけ…緊急事態で…」


「クスッ…昔のお友達が来たんでしょ?
栞ちゃんのカ•ラ•ダのお友達…」


「お前…まさか…」

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