夏のシュークリーム
第2章 ヨソサマのお宅で
「来ませんから、いつでも」
力無く、松井が答える。
「え 何?」
「会えないんです。花火大会で会ってから、ずっと」
「えーっ!!何やってんの?折角復縁出来たのにっ、そんなんしてたら、また変な距離が出来ちゃうよっ!」
「俺だって会いたいですよ!!抹茶に負けたくないですよ…」
松井はタイミングよく電話をよこしてくれた元育ての親に、正直な気持ちをぶちまけた。
さて、これを聞いた元育ての親こと、只でさえ他人の事にはお節介焼きの次郎が黙っているはずはなく…
次郎は考えた。
たろちゃんってば一番肝心な時に、ハッキリ伝えられないんだよなぁ。
何かきっかけがあればいいのだ。松井は遠慮しているだけ。要は、咲に何が何でも松井に会いたいと思わせることが出来れば…。
そうだ、たろちゃんにはちょっと眠ってもらうことにして…
次郎が思いついたのは、単純でありつつも、賭が必要な計画だった。
ミカにこの計画をもちかけると、
「分かった!咲ちゃんと松井さんの為に、一肌脱ぐよっ!」
とすぐに賛同してくれた。
「一肌脱ぐ…か」
そして、諸事情でそこいらの人間より性欲が強い次郎は、ミカのその言葉にもう一つ、良からぬ思惑が浮かんだのだった。
力無く、松井が答える。
「え 何?」
「会えないんです。花火大会で会ってから、ずっと」
「えーっ!!何やってんの?折角復縁出来たのにっ、そんなんしてたら、また変な距離が出来ちゃうよっ!」
「俺だって会いたいですよ!!抹茶に負けたくないですよ…」
松井はタイミングよく電話をよこしてくれた元育ての親に、正直な気持ちをぶちまけた。
さて、これを聞いた元育ての親こと、只でさえ他人の事にはお節介焼きの次郎が黙っているはずはなく…
次郎は考えた。
たろちゃんってば一番肝心な時に、ハッキリ伝えられないんだよなぁ。
何かきっかけがあればいいのだ。松井は遠慮しているだけ。要は、咲に何が何でも松井に会いたいと思わせることが出来れば…。
そうだ、たろちゃんにはちょっと眠ってもらうことにして…
次郎が思いついたのは、単純でありつつも、賭が必要な計画だった。
ミカにこの計画をもちかけると、
「分かった!咲ちゃんと松井さんの為に、一肌脱ぐよっ!」
とすぐに賛同してくれた。
「一肌脱ぐ…か」
そして、諸事情でそこいらの人間より性欲が強い次郎は、ミカのその言葉にもう一つ、良からぬ思惑が浮かんだのだった。