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姉さんに夢中

第30章 夢の中の姉さん

「うわっ!」

部屋へ行こうと階段を登ろうとしたら、階段の中腹に姉さんが座ってこちらを見ていた。

「ど、どうしたの?そんなとこ座って…」

「…たぶん……夢の中で私に何もしてないってホントなんだよね…」

「なんだよ…ホントだよ…体が動かない夢だったんだから…」

「考えてたんだけど…」

「?……何を?」

「タカちゃんが動けないのに…その……出ちゃったって事はさ、私が夢の中でタカちゃんに何かしてたって事かなぁって…」

ギクッ!!

「あっ…私がしてたって言うか、タカちゃんの意識の中で私にさせたい事を、タカちゃんが勝手に私にさせてたって意味だからね!」

ギクギクッ!

「いや…決してそんな事は……無い……とは言えないけど…いや、無いです…ホント…」

「……怪しい……ねぇ…私に何をさせてたの?」

「何って……何もさせて無いよ…」

「じゃあ言い方を変えるね……私に何をして欲しいの?」

「……今のまま…今のまま僕を好きでいてくれれば十分だよ?」

「好きだよ?きっとずぅっと……タカちゃんが好きだから、何でもしてあげたいの…」

「姉さん……」

「いいよ…タカちゃんになら何でもしてあげたいの…」

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