好きで、好きで、好きで。
第2章 転入生
返信しながら、小坂を見ると鞄を肩に掛け教室を出ようとしている。
「あ、小坂くん!」
操が思わず呼び止めると、教室に戻ってきた。
「..なに?」
「もう帰るの~?」
操の問いに頷くと、ニコッと笑って慌てて自分も片付け始めた。
「ねっ一緒に帰ろ!」
「え?」
「紗理奈が先に..あっ紗理奈って親友でね、このクラスの女の子なんだけど、中学から一緒で..」
ペラペラ話し始めた操に驚きながら、小坂は黙って話を聞く。
「いつも一緒に....あ、そんなことどうでもいいかぁ..とにかく、一緒に帰ろ!」