好きで、好きで、好きで。
第2章 転入生
「えと..」
小坂は首を傾げながら操を見た。
「..つまり、その紗理奈って子が先に帰ったから俺を誘ってるのか?」
操の顔がパアッと明るくなって、何度も頷いた。
「小坂くん頭良いね!」
「いや..それほどでも。」
操の説明能力の低さに驚きながらも、目の前の彼女にパタパタと尻尾を振る子犬を想像して、小坂は思わず笑ってしまった。
「え~何で笑ってるの~?」
「高田さん、小学生に間違われたことない?」
小坂がクスクス笑いながら言うと、ムッとしたように顔を背ける。