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BL~中編・長編集2~

第3章 ~初恋は実らない~

やっぱり、すごく心配かけてたよな。

「大丈夫。 お前の方こそ、怪我は大丈夫なのか?」

「ん? あぁ。 これくらい平気だよ。」

そっと敦志の頬に手を添えると、若干腫れているのがわかった。

まぁ、武田に殴られればこうなるか。

「・・・で、もしかして朔夜・・・・」

「う、ん・・・まぁ・・・」

敦志の言いたいことはわかる。

後ろを振り返ると、武田が不機嫌そうな顔で敦志を睨み付けていた。

「先輩が恋人を作るなんて・・・信じられないな。」

「いや・・・俺も未だに信じられないし。」

敦志と小声で会話していると、更に武田が不機嫌そうになった。

「でも、結構愛されてるみたいだな。 俺のことすごい睨み付けてくるし。」

「・・・///」

あぁ~・・・顔が赤くなるのが自分でもわかる。

俺、こんなキャラじゃないのに。

「っていうか、お前はどうして武田に殴られたんだ?」

「ん~・・・桃の話してたからかな?」

「桃華ちゃんの?」

なんでそれだけで殴られるんだ?

「たぶん、先輩は俺と朔夜が付き合ってるって勘違いしてるんじゃないか? だから、俺に彼女がいるって知って、キレたんだと思う。」

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