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BL~中編・長編集2~

第4章 ~Ricordo~

着くの随分早くないか?

さっき、三十分くらいで着くって・・・・

「はーい。」

意地が悪い奴だな。

「おい。 近くにいるなら最初からそう言・・・・」

「はぁっ・・・はっ・・見つけた・・・・」

「!!?」

ドアを開けたはいいが・・・・予想外の人物の訪問に、俺は固まってしまった。

「なっ・・・・んで、ここに・・・」

どうして・・・・健一がここに・・・

「!!? ちょっ・・・」

健一は玄関に勝手に入ってくると、驚いて固まっている俺を抱きしめてきた。

え? ちょ、何事?

「あ、の・・・」

「・・・会いたかった・・・・」

これって・・・・どういうことなんだ?
だって、健一は俺のことなんて覚えてないはずだろ?

「実咲・・」

「なっ・・・!?」

今・・・俺のこと、実咲って呼んだか?

「会いに来るのが遅くなってごめんな? 全部思い出したの、最近で・・・・」

「っ・・・・」

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