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BL~中編・長編集2~

第6章 ~大切な場所~

しばらくすると、春架様や境様がいらっしゃいました。

「おはよー。 今日はみんなで遊びに行く約束してたんだっけ?」

「忘れてたのかよ。 いいから、さっさと行こうぜ。」

「・・・・」

白夜君とカインさんを連れて、玄関に向かう留架様。

もう、僕のことなんて忘れてしまってますよね・・・

「はぁ・・・今日は曇りですか・・・」

今の僕の気持ちと同じですね。

「っ・・・」

僕がここで暮らしてきたのは、留架様に必要とされていたから。

「・・・留、架・・様っ・・・・」

カインさんが、僕を好きだと言ってくれたから。

「カインさん・・ッ・・・」

でも、今は違う。 二人には、僕以上の存在ができた。 僕なんて必要としていない。

「僕は・・・」

それなら・・・僕はどうしてここにいるんだろう?

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