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BL~中編・長編集2~

第6章 ~大切な場所~

「え!?」

た、宝物って・・・

「もらえませんよ!!」

「いいんだよ。 俺があげたいって思ったんだから。」

シバさんが僕にくれたのは、金色と銀色。二つのリングがついたネックレス。

「でも・・・」

「大切にしろよ?」

シバさん、人の話を聞かない人ですから・・・・ここは、素直に喜んでおきましょう。

「あ、ありがとうございます。」

「ん。」

なんだか、申し訳ないです。

「・・・っくしゅ。」

「大丈夫? 寒い?」

「少し・・・」

十二月の下旬ですからね。 夜はさすがに冷えます。

「んじゃ、これ巻いとけよ。」

「え? でも、シバさんが・・・」

寒がる僕を見て、シバさんは僕にマフラーを巻いてくれました。

「俺、犬だから体温高いし。 平気だって。」

「そうそう。 俺ら猫と違って、犬は平均体温高いんだよ。 遠慮せずに巻いとけ。」

な、なるほど・・・確かに、ハルさんが完全防寒の格好をしているのに対して、シロさんとシバさんは結構薄着だ。

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