BL~中編・長編集2~
第6章 ~大切な場所~
「ご主人様のところに行くのか?」
「・・・」
簡単にバレてしまいました。
「俺も一緒に行ってやるよ。」
「え!?」
一緒に行くって・・・屋敷にですか!?
「でもっ・・・」
「不安なんだろ? 顔にそう書いてある。」
ハルさんはそう言って綺麗に笑いました。
「ほら、行こうぜ。」
そう言われてしまえば、逆らうことなんてできなくて・・・
「へぇ~・・・すげぇでかい家だな。」
結局、一緒に屋敷まで来てしまいました。
「ちょっと中に行って来ます。 ハルさんはここで待っていて下さい。」
「了解。 なんかあったら呼べよ。」
ハルさんの言葉に頷き、裏の塀を越えて屋敷の中に入りました。
「えっと・・・」
この時間だと、留架様はお庭でお茶を飲んでいるはず。
「あなた・・・・」
「!!」
誰にも見つからないように気を付けて進もうと思っていたのに、またまた意外な人に見つかってしまいました。