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BL~中編・長編集2~

第6章 ~大切な場所~

急に、カインさんの手から解放され、一気に酸素が体に入ってきました。

「がはっ・・は、ぁ・・ッ・・・」

「鏡夜!! 大丈夫か!?」

ぼんやりとする意識の中で、シバさんの声が聞こえました。

「シ、バ・・・さんっ・・?」

「ハル!! 大丈夫!?」

「ッ・・シロ・・・」

少し離れたところで、カインさんが立ち上がるのが見えました。

あぁ・・・シロさんに体当たりされて、突き飛ばされたんですね。

「お前らっ・・・」

さすが大型犬ですね。 カインさんを突き飛ばすなんて・・・

「あんたが鏡夜の恋人かよ?」

「・・・お前らには関係ない。 部外者は引っ込んでろ。」

本気で怒っているカインさんに怯える僕を後ろに庇いながら、シバさんはカインさんと対峙しました。

「そうもいかないんでね。 鏡夜は今、俺と同棲してるんで。」

「ちょ、なに言って・・・」

同棲って・・・僕がお邪魔しているだけなのに・・・

「同棲?」

「あんた、恋人がいるのに他の男抱いたんだろ? そんな奴に、鏡夜をやるわけにはいかない。」

シバさん・・・

「お前・・・ここで死にたいらしいな?」

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