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BL~中編・長編集2~

第6章 ~大切な場所~

首に手を当てると、なにも着けていないのがわかりました。

留架様とおそろいの蝶ネクタイは・・?

「・・留架様が持ってるのかな?」

それでいいんだ。 元々、蝶ネクタイを返すつもりでここに来たんだから・・・

「留架様・・・」

さようなら━━・・・・

「・・・鏡夜っ!!!」

「!!」

門をくぐろうとした時・・・聞きなれた声で呼び止められました。

「カ、イン・・さ・・・」

どうしてここに・・・

「!!? ちょ・・」

カインさんは僕の所まで走って来ると、僕を抱きしめてきました。

「カインさ・・・」

「悪い。 あんなことして、お前を傷つけて・・・」

「・・・」

カインさんが・・僕なんかに謝ってる?

「今更こんなこと言ったって、許してもらえないのはわかってる。 でも、俺は・・・」

どうしてだろう? 全然、ドキドキしない。

「お前が好きだ。」

僕、もう・・・本当に、この人のことは・・・・

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