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BL~中編・長編集2~

第7章 ~恋はWANダフル~

彼が、今日初めて見せた笑顔にこんなに鼓動が速くなるなんて…

おいおい…相手は男だぞ? 落ち着け、俺。

「…………」

とりあえず、お言葉に甘えて待たせてもらおう。

上着を脱ぎ、畳の上に腰かけた。

「…結構綺麗にしてるんだな。」

部屋は綺麗に掃除されていて、生活に必要なもの以外はほとんど何もなかった。

それから待たせてもらうこと三十分…
男性は子犬を抱えて、風呂から出てきた。

「待たせてすみません。 思ったより、時間かかっちゃって…」

「こちらこそすみません。 ご迷惑をかけてしまって…」

でも、彼のおかげで子犬を助けられた。

「それと…ありがとうございました。 子犬、助けてくれて…」

笑顔を浮かべてお礼を言えば、彼も笑顔で答えてくれた。

「全然構いませんよ。 それに、僕も子犬好きだから…」

そんなふんに、愛おしそうに子犬を撫でながら笑う彼を見て、また鼓動が速くなった。

「あ、そうだ。 お名前伺ってもいいですか?」

「え?」

突然の問いに少々戸惑ったが、冷静を装って答える。

「長澤弘樹。 あなたは?」

「僕は黒川翔。 27歳。」

「え!? 俺と同い年!?」

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