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BL~中編・長編集2~

第11章 ~恋の公式~

「おい、ちょっといいか?」

「ん?」

パソコンの画面から目を離し、声のした方を振り向くと、同期の瑞城が書類をちらつかせていた。

「・・・・」

あぁ・・・これは、新たな仕事を押し付けられるパターンだな。

「そんな嫌そうな顔すんなよ。」

「嫌に決まってるだろ。」

瑞城が持ってきたのは、途中まで進めてある見積書。

「新人じゃ、やっぱりこれは無理だったな。 途中まではなんとかやらせたんだけど、ここまでが限界。」

「はぁ・・・」

俺に仕事を押し付けてくるってことは、こいつも相当仕事が溜まってるのか。

「仕方ないか・・・」

「悪いな。」

今年の新人は、どうも仕事を覚えるのが遅い。
俺と瑞城が新人の頃は、このくらいの時期にはこの程度の書類は処理していたのだが。

「先輩、すみません。」

「気にすんな。」

申し訳なさそうに頭を下げる後輩。

まぁ、後輩の面倒を見るのは先輩の役目だし、仕方ないか。

「小鳥遊君。」

「はい?」

あぁ。 自己紹介してなかったけど、俺の名前は小鳥遊 雅(たかなし みやび)。 26歳。

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