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BL~中編・長編集2~

第11章 ~恋の公式~

「西園寺さんにコーヒー持って行って。」

「あぁ・・・わかりました。」

そんなこと、あいつに憧れている女性社員がやればいいのに。

「まったく・・・どうして俺が。」

「仕方ないでしょ? 誰が西園寺さんにコーヒーを持って行くかってことで、女性社員の間で問題があったんだから。」

で、男性社員はあいつを怖がって近づけないからという理由で、俺が抜擢かよ。

「ん? あ、西園寺さんのとこにコーヒー持って行くのか。」

「まあな。」

ちなみに、コーヒーを持って行く係は、俺と瑞城が週替わりで担当している。

だったら、瑞城がやってくれればいいのに。

「・・・失礼します。 コーヒーです。」

「あぁ。」

コーヒーを運んで、さっさと自分のデスクに戻る。

「ん?」

デスクの上には、見覚えのない書類と、メモが。

『これも頼む。』

「・・・・」

瑞城の方を見ると、申し訳なさそうに両手を合わせる瑞城が。

「昼飯奢れよ?」

はぁ・・・と大きくため息をつき、午前の仕事を再開した。


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