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BL~中編・長編集2~

第11章 ~恋の公式~

「はぁ・・・」

俺・・・なんでショック受けてるんだろう。
あいつとの関係がこんな風に簡単に終わることくらい、最初から想像できてたのに・・・

「俺達の六年間なんて・・・・こんなもんだろ・・・?」

あいつは、絶対に一人に執着するなんてことはしない。
常にセフレは片手で数えきれないほどいるし、恋人を作ったことなんて一度もない。

わかっていたはずだ。 この想いが報われることなんて、絶対にないんだって・・・・

「・・・い。」

「・・・」

「おい、小鳥遊!!」

「!!」

やば・・・また俺は・・・

「あ、ご、ごめん。 なんだ?」

「大丈夫か? 声かけても気付かないなんて、なんかあったのか?」

肩を叩かれて振り返ると、先程の田中と同じように、心配そうに首を傾げる瑞城が。

「いや・・・まあ、ちょっと・・・・」

「・・・もしかして、あの人と?」

ほんと、瑞城は鋭い。

あいつの凍り付くようなオーラには気が付かないくせに、こういう事になると、すぐ人の図星を当ててしまう。

「・・・・」

なにも答えない俺を見て、瑞城は確信を得たようだった。

「仕事できそうか? なんなら、早退してもいいぞ? 他の奴には、体調不良とか言って適当にごまかしておくし。」

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