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BL~中編・長編集2~

第11章 ~恋の公式~

『今日は楽しかった。 また飲みに行こうぜ。』

送り主は田中。

『俺も楽しかった。 今度は奢らせてくれよ。』

そう返信を打ち、ちょうど来た電車に乗り込んだ。



━━━その日から、俺と田中は急激に仲がよくなっていった。

「小鳥遊!!」

「!! 田中か。」

初めて田中と二人きりで飲みに行ってから一ヶ月。
一週間に一度・・・多い時は三日に一度のペースで、あのバーに二人で飲みに行くようになっていた。

「今日、マスターんとこ行かないか?」

「あぁ。 いいぜ。」

俺も、すっかりマスターと仲良くなっていた。

「俺、今日は外回りなんだ。 店で直接待ち合わせな。」

「わかった。」

「・・・・・」

そんな俺達の様子を見て、不安そうな表情を浮かべる奴がいた。

「じゃ、また後でな。」

「あぁ。」

田中が出て行ったのを見計らってか、誰かに肩を叩かれた。

「瑞城・・・」

振り返ると、やはり不安そうな表情を浮かべた瑞城が。

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