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BL~中編・長編集2~

第11章 ~恋の公式~

「はよー、小鳥遊。 随分早いな。」

「!! あ、お、おはよう。」

で、結局・・・家に戻る時間もなく、月末で忙しいので仕事を休むわけにもいかず、朝早くから出勤。

「こんなに早い時間にいるなんて、珍しいじゃん。」

「あ、あぁ・・・まあ、な。」

瑞城の前で、動揺を隠しきれない。
ただでさえ瑞城は鋭いのに、こんな態度を取ったら絶対に気付かれる。

「? どうした? なんかあったのか?」

「い、いや・・・」

でも・・・どこかに、気が付いてほしいと望む自分がいて・・・

「・・・小鳥遊、お前・・・なんで昨日と同じスーツ着て・・・・!!」

あぁ・・・・気付かれてしまった。

「小鳥遊・・・まさか、お前・・・」

何もなかったと言いたい。 お前の心配するようなことは、何も起こってないと。

「っ・・・」

でも・・・俺は何も言えなかった。 言葉が出てこなかった。
瑞城になんて説明すればいいのか・・・わからなかった。

「瑞城・・・俺っ・・・・」

どうすればいい? こんな・・・こんなことになるなんて・・・

「小鳥遊・・・何があったのか、話してくれるか?」

瑞城の言葉に誘われるまま、俺は昨夜の出来事を、覚えている限りすべて話した。

「・・・で、今に至ると。」

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