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BL~中編・長編集2~

第11章 ~恋の公式~

「・・・あぁ。」

話している間に、だんだんと冷静になってきた。

「なんでそんなことになったのかは、本当に覚えてないんだな?」

瑞城の言葉に、黙って頷く。

昨夜・・・あいつに会った後マスターのところに行ったのは覚えているが、酒を飲み始めてからの記憶がない。
どうして、俺は田中と・・・・

「一回、田中とちゃんと話した方がいいかもな。」

「あぁ・・・俺もそう思う。」

ちゃんと田中と話さないと・・・何があったのか、きちんと受け止めないといけない。
たとえ、受け入れたくないような現実でも。

「・・・ちょっと、タバコ吸ってくる。」

「あぁ、わかった。」

少し、一人で考える時間が欲しいと思ったので、喫煙所に行くことに。

「ふぅ~・・・」

俺は普段、タバコなんて滅多に吸わない。 気分を落ち着けたい時にだけ・・・・本当に、たま~に吸う程度。
あいつはヘビースモーカーだから、俺の家には、あいつのお気に入りのタバコが常備してあるけどな。

「・・・・はは。」

こんな状況になっても、あいつのこと考えるとか・・・俺、どんだけ引きずってるんだよ。

「!! 田中・・・」

なんて考えていたら、喫煙所に田中が入ってきた。

どうしてここに・・・田中、タバコなんて吸わないのに。

「小鳥遊・・・・ちょっといいか?」

「あ、あぁ・・・」

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