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BL~中編・長編集2~

第12章 ~捨て犬拾いました~

「ん? どうした?」

何か言おうとしてるあいつの口元に耳を近づけてやると、ちーっちゃい声で「トイレ。」って言ったんだ。

あぁ…体も冷えただろうし、トイレ行きたかったのか。

「行って来い。」

「…うん。」

素早く立ち上がり、小走りでトイレに向かうあいつ。
トイレ行きたいの我慢してたのか?

「ぁ…タバコねぇじゃん…」

懐から出したタバコの箱は空。

すぐそこに自販あるし、買ってくるか…

短時間で戻って来られるだろうと踏んだ俺は、なるべく荷物から目を離さないようにしながら、すぐ近くにあった自販でタバコを購入。
先程のベンチに戻り、タバコに火をつけた。

「ふぅ~…」

吐き出すと、スーッと消えていく煙。

あいつ…

「トイレ長くね?」

もう一本吸い終わったが、あいつが戻ってくる気配なし。
不審に思い、荷物を持ってトイレへ向かう。

「…おい。 腹の調子でも悪いのか?」

入り口から声をかけても、返事はない。

「おーい。」

トイレの中に入ってみたけど…

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