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BL~中編・長編集2~

第12章 ~捨て犬拾いました~

缶を開け、あいつの視線を感じながらコーヒーを口に含む。

「………」

「……あ…の…」

あぁ~…なんだこれ。 俺、超泣きそう。

不安そうな顔をしているあいつをぎゅーっと抱きしめる。

「今まで飲んだ缶コーヒーの中で一番うまい!!」

俺がそう言ったらさ…あいつ、俺に抱きつきながら、ちっちゃい声で「よかった。」って言ったんだ。
もうさ、俺…完全にノックアウト。

「ありがとな。」

感激のあまり、俺、あいつにキスしちゃったよ。

「…………」

驚いて固まるあいつ。 いや、俺もびっくり。 体が、勝手に…

「あぁ~…」

今ので、完璧に自覚した。
もう誤魔化せねーよな。 こいつのこと放っておけないのも、俺から世話焼きたいと思うのも、あんなに必死に捜し回ったのも全部…

「俺、お前の事好きみたい。」

「………ぇ?」

今まで好きになったのは、全員女だったのにな。 まさか、男を好きになる日が来るとは…

「なぁ…」

そっとあいつの頬に手を添えると、風呂上りのせいか少し熱く、赤かった。

「キス…してもいいか?」

「……ぇ…」

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