テキストサイズ

BL~中編・長編集2~

第12章 ~捨て犬拾いました~

俺、コーヒーはブラックしか飲まないんだ。 それがわかっていたのか、あいつが買ってきたのはブラックの缶コーヒー。
あいつには苦かったらしい。

「んっ…」

走り回ったせいで疲れたのか、それとも甘えたくなったのか…あいつは俺に寄りかかってきた。

「っ…」

ヤバい。 可愛すぎるだろ。 あぶね…襲いそうになった。

「………」

「………おい?」

「………」

あ~…やっぱ、疲れてたのか。 寝ちゃったよ。

「…おやすみ。」

仕方ないか。 少しの間、寝かせてやろう。

風邪を引くといけないので、ベッドに寝かせ、布団をかけてやった。

「……ん…」

額に短いキスをし、あいつを起こさないように静かに家を出て、夕飯の買い出しに出かける。

久しぶりに、自炊でもするか。 夕飯まで、まだ時間あるし。

夕飯の買い出しを終え、帰宅。 何にするか迷っていたら、少し遅くなってしまった。

「ただいま~。」

返事はない。 まだ寝てるのか?

「………」

部屋に行き、あいつがまだ寝ている姿を見て安心した。 またいなくなってたりしたら、ほんと、どうしようかと思ってたから。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ