テキストサイズ

BL~中編・長編集2~

第12章 ~捨て犬拾いました~

「………幸せって書いて…幸(さち)…」

幸か…いい名前だな。 幸せを掴みとれるように…って意味だろうな。

「じゃ、今日からお前は小野幸な。 あ、俺の名前は小野斗真。 お前、どう見ても未成年だから、俺の弟ってことにしとけ。 いいな?」

「…うん。」

明日…はさすがに休みたいから、今度の休み…また買い物に行かないとな。 携帯ないと、いろいろ不便だし。 合鍵も作らないとな…

「あぁ~…もう寝るか。 走り回ったから疲れちゃったし。」

「……うん。」

まだ全然時間早かったけど、いろいろあって疲れたので、今日は寝ることに。
一緒にベッドに入り、なんとなく…放したくないと思ったので、あいつを抱きしめた。
そのことに驚いたのか、最初は体を硬くしていたあいつだったが、額に「チュッ」とキスをしてやると、少しだけ顔を赤くして上目遣いで俺を見てきた。

「っ……あー…ごめん。」

「……? んっ!!」

そんな顔されて、我慢できるわけがない。
先に謝っておいて、不思議そうな表情を浮かべているあいつに…幸にキスをした。
さっきみたいな子供のキスではなく…大人のキス。

「んんっ…ふぅ…はぁ…ッ」

「幸…」

あ、ヤベ。 思わず名前呼んじゃった。 恥ずかし。

名前を呼ばれたことに幸も驚いたみたいで、目を丸くしていたけど、何か言う前に俺はまた幸の口をキスで塞いだ。

「んっ…ッ…はっ…ぁ…」

ダメだ。 もう止められねぇ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ