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BL~中編・長編集2~

第13章 ~天然男子の純愛~

「まあ、そうだな。 断れない雰囲気作ってたし。」

「うん…」

ほんとに大丈夫かな~…?
不安しかないよ~…

「ところでさ、もう部活決めたのか?」

「ううん。 まだ決めてない。 京ちゃんは?」

うちの学校、部活に入るのが必修なんだ。
僕はあまり運動ができる方ではないから、文化系の部活に入ろうかなって思ってるんだけど。

「俺はやっぱりバスケかなぁ…」

「そっか。 京ちゃん、中学でもバスケやってたもんね。」

背の高い京ちゃんは、バスケも上手くて…
中学の時は、チームのエースだったんだ。
バスケをやってる京ちゃんはすごいカッコよくて…女の子にモテモテだった。
バレンタインには、何個もチョコをもらってたよ。
ファンレターや、告白しに女の子が教室に来るなんて、日常茶飯事。

「またファンクラブできたりして。」

「それはないだろ。」

って中学の時も言ってたけど、結局ファンクラブできたから、今回もできるんだろうなぁ…

「じゃあ、今日はバスケ部見に行くの?」

「あぁ。 そのつもり。」

ってことは、今日は一人で帰らないといけないのかぁ…
文化系の部活でも見て回ろうかな?

「あ…一颯君、お、おはよ。」

「……はよ。」

う、うーん…やっぱり、僕嫌われてるのかな…?
挨拶するって言っても、これだけだし…話し掛けても、返事が素っ気ないっていうか…

「…………」

隣の席なんだし、できれば友達になりたいんだけどな…

「九重君、おはよー。」

「あ、お、おはよ。」

シュン…ってなってたら、朝の女の子が僕の席までやってきた。

な、なんで僕…?

「…お、沖田君もおはよ!!」

あぁ…一颯君に話し掛けるためにか。

「おはよう。」

あれれ?
一颯君、すっごい笑顔なんだけど…

「あ、あのね、沖田君に聞きたいことがあって…」

「なに?」

女の子と楽しそうに話し始めた一颯君。

やっぱり、僕が嫌われてるだけで、優しい人なんだなぁ…

「………」

って思ったら、なんだかすごく悲しくなっちゃって…

「はぁ~…」

大きなため息が出た。

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