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BL~中編・長編集2~

第13章 ~天然男子の純愛~

「それ、そいつがあんたの彼氏にありもしない適当に作り上げた噂話を吹き込んだからだ。 あんたが浮気してるとか、今度は〇〇君を狙ってる。とかな。」

「……え…まりあが…?」

「そ、そんなわけないじゃない!!」

信じられないと言ったような表情で、高羽さんを見る友達二人。
高羽さんは、慌てて弁解し始めた。

「私が良子の彼氏に、そんなこと言うわけないでしょ!? いつだって相談に乗って、一番に良子の幸せを願ってたのは私じゃない!!」

「……たしかに…」

名前…良子ちゃんっていうんだ。 初めて知った。
それで…良子ちゃん?は、高羽さんの弁解を聞いて、悩みだした。 悩んでるところを見ると、高羽さんの言う通り、普段から高羽さんに相談していたみたい。

「そう言ってるわりには、随分熱心にあんたの彼氏を口説いてたけどな?」

一颯君は携帯を取り出し、ある画像を良子ちゃんに見せた。
それは、LINEのスクリーンショットで…
やり取りしているのは、高羽さんと良子ちゃんの彼氏と思われる人。
内容は…

「なにこれ…」

『良子、うちのクラスの斉藤君狙ってるみたいだよ。 この前、二人で帰ってたし。』

『今度一緒に出掛けない? 良子のこと、相談に乗るよ。』

『康介君って、優しいよね。 私…康介君のこと好きになっちゃいそう。』

などなど。
他にも、こんなやり取りがいっぱいあった。

一颯君の携帯を見て、驚きを隠せない様子の良子ちゃん。 それは、もう一人の友達も一緒だった。

「ち、違うの!! 良子、信じてっ!!」

「何が違うのよ!? こんなもの見て、何を信じろって言うのよっ!!!?」

「こ、こんなの、誰かが作ったものに決まって…」

まだ言い逃れを続ける高羽さん。 良子ちゃんも、高羽さんの言葉に耳を貸す気はないみたい。

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