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BL~中編・長編集2~

第13章 ~天然男子の純愛~

「あ、の…ごめんなさ…」

「詩音………俺のこと、好き?」

「ぅえ!?」

な、ななな、なんでそんなこと聞くの!?
さ、さっきは、勢いっていうか…その場の雰囲気に流されて言っちゃったけど、あ、改めて聞かれると、その…恥ずかしいことこの上ない。

「な、なん、な、んで、そんなこと…」

「俺は好き。」

「――~っ!!!?」

い、いいい、いぶ、一颯君、急にどうしたの!?
いわ、い、言わないとダメ!?

「………」

でも…さっきの一颯君の声、不安そうだった。 僕、ちゃんと告白してないし…さっきの告白は、我ながらみっともなかったと思う。 泣きながらだったし…

「………詩音…?」

「あ、あのっ…そ、の…えーっと…」

不安そうに僕の名前を呼んだ一颯君。
だけど、僕があたふたしているのを見て、笑いだした。
何が面白いのかわからなくて…軽くパニック。
そんな僕を見て、また笑った一颯君は、体を離してくるっと僕の体を反転させた。 つまり、一颯君と向き合ってる状態。

「詩音……俺のこと、好き?」

「――~っ!!」

向き合ってそんなこと聞いてくるから、余計恥ずかしいわけで…
僕、ほんとに何も言えなくなっちゃった。

「はは。 顔真っ赤。」

「!?」

バッと反射的に下を向き、顔を見られないように腕で隠す。

ど、どどどどどどうしよう!? 顔赤くなってるの見られた!! は、恥ずかしいんだけど!!

「…好き?」

「…っ…」

ものすごい恥ずかしくて、一颯君の顔を見れそうになかったので、そのままの体勢で小さく頷いた。

「………好き…」

「詩音……」

「っ!?」

うつむいて顔を隠している僕の腕を掴み、顔を覗き込もうとしてくる一颯君。
絶対変な顔してるし、顔も赤くなってる自信があったので、全力で抵抗。

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